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ぶどう店長として
最年長の僕は店長ぶどうとしてpiyopiyomartをやってきた。僕は、できることなら世界が、人にとっても動物にとっても地球にとっても優しくなればいいと思う。世界を変える方法はまず1人が小さなことからポジティブに始めること。微力だけど、やっていこうと思う!
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piyopiyomart
Aちゃんは定期的に、アニマルライツセンターのチラシを配っていた。
また、動物不使用のお菓子を僕たちと一緒に、結婚したBくんに売るおままごとをして楽しんでいた。
その延長で、チラシ配りよりも効率がいいのでInstagramで僕たちのアカウントpiyopiyomartを始めた。
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合成写真
Aちゃんはよく僕たちの写真にお絵描きしたり、写真を合成して1人で楽しそうに笑っている。変な趣味だし興味がなかったけど、この画像を作った時のAちゃんはめずらしく真剣だった。
人間界で起きていることは、これと同じことだと僕は思った。
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水浴び
Aちゃんが無農薬野菜を洗っているところに、僕も入れてもらえた。
人間界では、蛇口をひねると水が出てくる。この水は、メリットだけではないみたい。農薬•塩素など体に有害なものが残っているので、浄水器が必須なんだって。
とっても気持ちよかった。
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僕たちの日常
好きな子と見つめ合い、触れ合う。
友達は隣で気持ちよさそうにあくびをして
みんなで風やお日様にあたる。
変な友達(くりーむ)にちょっかい出されて、いじめっ子(そら)から逃げる。
そんな穏やかな日常がとても幸せ。お店にいた時は、こんな自由なんて無かった。
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新しい家
お金にとても余裕があるわけではないけれど、僕たちに1部屋を丸々くれた。僕たちは、部屋の中でケージにも自由に出入りし飛んだりして過ごせる。
エアコンなど、鳥目線で目につきそうな思いつく限り危険なものは全て部屋から排除された。
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そらちゃんが家族になった
新しいおうちに引っ越し、ぼくたちはBくんと初対面。
Bくんは、ペットショップで可愛い子を見つけて、また1匹お迎えしたらしい。
Aちゃんは、「Bくんにペットショップの残酷さを伝えたけど、理解してもらうのは難しい」と言っていた。そらと命名。顔は可愛いけど、凶暴な女の子。
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引っ越し
Aちゃんに夏、彼ができた。僕たちの可愛さを理解してくれる、優しくて、少し変だけど素敵な人だと言っていた。幸せそうだった。僕たちも、彼(今後Bくんと記載します)とみんなで県内で住むことに。
彼がお迎えしたおーろらちゃんと初対面。
おーちゃんはくりーむが好きみたい。
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保護鳥くりーむちゃんがお家に来た
みるくが亡くなって毎日泣いていたAちゃん。ペットショップも動物を苦しめている産業の一つだと知り、今後利用しないと語っていた。
動物愛護センターに、亡くなったみるくにそっくりな子が収容されていて、Aちゃんはお迎えした。
くりーむと名付けた。
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みるくちゃんが亡くなった
Aちゃんは僕たちが自由に生きられるようにと、忙しくてもケージから出す時間を極力長くしてくれていた。その結果、好奇心旺盛なみーるちゃんがエアコンの中に入ってしまい、Aちゃんの手の中で息を引き取った。便利な物で溢れる人間社会で、動物が共に生きることは難しいのだろうか。
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僕は恋をした
黄色くて素敵なドレス、凛とした雰囲気の芯を持った女の子、きみちゃん。初めて彼女に会った時、とても素敵な子だと思った。
きみちゃんも次第に好意を寄せてくれるようになった。
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Aちゃんがお肉を食べなくなった
本格的に冬に突入した11月、Aちゃんが夜中にスマホを見て泣いていた。
鶏卵業の雄ひよこのシュレッダー動画を見たらしい。
僕たちに以前『ケンタッキーを食べた後にみんなと遊ぶとなんか罪悪感が芽生えるなぁ』と話してくれたことがある。
僕たちと鶏が重なったみたい。
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きみとしろみがお家に来た
また人間の子(今後Aちゃんと呼びます)は、2羽のセキセイインコを連れてきた。今回は友達の家がある学芸大学駅近くのペットショップでお迎えしたみたい。
白い子と黄色い子がとても仲が良くて、引き離されたくなくて買ってきたと言っていた。
白い子は元々足が不自由だったみたい。
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お迎えされて
神奈川の小さなお家で暮らすことになった。
とても狭い箱にいた僕にとっては広かった。先住鳥のみるくちゃんと仲良くなり、いつも一緒にいるようになった。
この世界では、僕たち動物に権利はない。繁殖させられ親子は引き離され、娯楽や食肉目的で売買されるらしい。
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僕がぶどうと名付けられた日
神奈川県在住の人間(女)に、自由が丘デパートの鳥獣店で僕は3000円で買われた。お金はお店のお爺さんに支払われた。数週間前から毎日夕方来店し、小さな箱に入れられている僕を悲しそうに見つめてきた子だった。雪の日だった。目の色がぶどう色なので、ぶどうと名付けられた。